バターミルク風味の汁ありカレー?モールコランブの作り方
はいどうも、カリーチャクラです!
今回のテーマはモールコランブです。
モールコランブってご存じでしょうか?
そんなに日本での知名度も高くはないのでご存じない方も多いかと思います。
そうですね~。日本語で言い換えますとバターミルク風味の汁ありカレーです!なんて言われてもさらに意味不明ですわな~。
という事で今回はそんな意味不明なモールコランブっていったいどんな料理なの?みたいな事から当店で実際に提供しているレシピ。そしてそのレシピを皆さんが再現出来るように作り方までを詳しく解説してまいります。
当店のサイトではお店の情報はもちろんですが、今後飲食店を始めたい(特にカレー屋)!もしくはまだ始めたばかりで何をすれば良いか分からない!という方向けにお役に立てればと思いお店の経営や料理のガチレシピについて書いています。少しでも参考になれれば嬉しいです。
お伝えするのはいつもの私。仕事に疲れてサラリーマン退職から30代に飲食店での独立、現在南インド料理を作る現役料理人chakra店主のヒロシです。それでは始めましょう~ Let’s Spice!
目次
■ところでモールコランブって何よ?
さてさてモールコランブを作る前にまずはモールコランブとは一体なんぞや?って所から解決していきましょう。
バターミルク風味の汁ありカレー?って言われても作る気がしないですもんね~。
モールコランブってのはモールとコランブがくっついた言葉です。それぞれを理解していった方が良いかなと思いますので個別に説明致しますね。
順番後先ですがまずはコランブ。
コランブってのは表記だとkuzhambuだったりKulambuで、読み方もコランブやらコザンブやら様々。タミル語でカレーを指す言葉ですな。そんな中でも特に汁気のあるものを指しています。まあまあ大きなくくりです。
逆に汁気の有るものって以外の決まりが無いのでこれがコランブの定義だ!ってのは存在しないんじゃないかな~。ベジも有るしノンベジも有るし酸味のあるものもあれば酸味のないもの様々。汁気があるってざっくりと大きなカテゴリーです。
モールはmorとかmoreなんて表記されるのですがバターミルクの事を指します。
バターミルクってのはwikiによるとごちゃごちゃ書いてあるが私の中の感覚ではヨーグルトに青唐辛子が入った辛い飲み物。南インド料理は基本好きなんだけどこれはあんまり好きではない。
今後美味しいレシピが出来たら記事にするかもですが~。期待は薄いでしょう。
ちなみにバターミルクのwikiはこちら
これらが合わさったのがモールコランブなので、バターミルク風味の汁ありカレーって事になるのかな。
私の嫌いなバターミルクがいかにして好きな料理に化けるのか?そんな事を気にしつつ作ってみても面白いかもですよ~。
って事で次はレシピの紹介です。
■モールコランブの作り方
使用する食材やスパイス
・ジャガイモ 中2個
・玉ねぎ 半玉
・ターメリック 小1/2
・塩 小1
・水 150㏄
・ヨーグルト 200g
=グリーンマサラ=
・ココナツファイン 50g
・チャナダル 10g
・クミン 小1
・青唐辛子 2本
・ホムデン(ミニ玉ネギ) 5玉
・ショウガ 1欠片
=テンパリング=
・ココナツオイル 大2
・ブラウンマスタードシード 小1
・チリ 3本
・チャナダル 小1
・カレーリーフ 1枝
・ヒング 小1/2
下処理
・チャナダル10g浸水させる
・ジャガイモは2cmさいの目にカット
・玉ねぎはハーフスライス
・ヨーグルトは混ぜて緩める
作り方
・グリーンマサラを作る
・テンパリング前半をする
・玉ねぎを入れる
・テンパリング後半を入れる
・ジャガイモを入れる
・ターメリックと塩を入れる
・グリーンマサラと水を入れる
・ヨーグルトを入れる
■店の味を完全再現するコツを教えます
材料のコツ
今回の変わり種といえばホムデンかな?
こちらはタイ料理なんかでよく使われる小さな紫玉ネギなんですが普通の玉ネギで代用可です。って言うかこんなもんまず普通の家にはないですよね~。わざわざ買わなくていいです。たいして変わらんです。
普通の玉ネギならば1/4玉って所ですね。
あと手に入りにくいのは季節によっては青唐辛子。うちは夏にまとめ買いして冷凍しています。
うちのレシピでは青唐辛子めっちゃ使うので次の夏にはまとめ買いで冷凍しといてもらえると嬉しいかな~。夏まで覚えといてね~。忘れちゃうよね~。
青唐辛子が無いって方はしょうがないのでシシトウ一本で代用です。
カレーリーフはフレッシュを使って欲しいです。乾燥は美味しくないのでフレッシュが無いなら省略。
こちらも冬は手に入りにくいので夏にまとめ買いして冷凍がベター。ベストを言えば植木鉢で育てるって方法もあります。
ま~でもいろいろ手間もかかるし数年は覚悟が必要ですけどね。育てた人は分かるはず、費用対効果は低いです。
ココナツオイルが無いって方はサラダ油で代用。香りは落ちるが許せる範囲としましょう。
手に入りにくいもの特筆すべきものはこの位ですかね?後はネットでポチっとしましょう。
下処理のコツ
ジャガイモは2個って言われても大きさがそれぞれなんでよく分からんですよね?なので今回計ってみたんですが2個で350gありました。まあ300~400gが許容範囲かと思います。
今回使っているジャガイモは皮が薄いタイプの品種だったので皮付きのまま使っていますが、気になるって方は皮をむいておきましょう。
ジャガイモはよく洗って2cm程度の角切りにしておきます。10分程度水に浸して不要なデンプンを取り除きます。
玉ねぎは半玉(100g)ハーフスライスにしておきます。
ハーフスライスってのは玉ネギをまず繊維に逆らって半分にカットしてから、その後繊維にそってスライスする事。
厚みは1mmって所でしょうか。そこまでシビアではないので普段慣れている厚みでいいですよ。
グリーンマサラ用のチャナダルは水に浸して柔らかくしておきます。出来れば2~3時間くらい浸しておきたいのですが、浸すの忘れてた!って方は1時間も有れば充分かな。後はフードプロセッサーに頑張ってもらいましょう。
ヨーグルトは混ぜ混ぜして緩めておきましょう。ミキサーや泡立て器なんかで混ぜる人もいますが、私はヨーグルト箱のまんまシェイクして使ったりします。内緒って事は無いんだが実は私ってば昔バーテンダーだったりする。まさかの昔取った杵柄。
グリーンマサラを作るコツ
まずはチャナダルの水を切りましょう。
もちろんザル使って切ってもいいんですが~私はダルを手で押さえてボールを傾けるだけの水切り。どうせ後々水と合わせますんで多少水が残ってたっていいやん~って言うのと、なるべく洗い物を減らしたいって願望ですな。
青唐辛子とホムデンとショウガはフードプロセッサーの性能にもよりますがあらかじめカットしておいた方が時短にはなりますね。ザックザックくらいで。
後は材料全部ぶち込んでウイ~ンってするだけです。全体が均一になるまで細かくしましょう。
クミンは細かくなりにくいですがまあ多少粒が残ってても大丈夫です。クミンの香りが立って来たでしょ?クミンが砕けている証拠です。
フードプロセッサーが無くてミキサーでって方は後程加える150ccの水を先に入れて混ぜても良いです。その際には後から水を入れないように気をつけましょうね~。びちゃびちゃなるよ。
テンパリングをする
テンパリングってのは油にスパイスの香りを移す行為でコツは焦がさない事。
まずはこれを念頭に置きましょう。
作業に入ります。
厚手の鍋にココナツオイルとブラウンマスタードとチリを入れて火にかけます。
火加減は強気の強火で良いのですが、念頭の焦がさない事が一番なので慣れるまでは中火~強火で良いかと。
しばらく火入れするとチリが色付きマスタードがパチパチ弾けます。チリはちょいちょいひっくり返して両面に火が入るようにしましょう。日サロで片面だけ焼いたら変な事なるでしょ?裏面もちゃんと火入れ。
マスタードが半分くらい弾けたら(ここはパチパチ音で判断)チャナダルを入れてゆすります。チャナダルが軽く色付いてきたらテンパリング前半の完成。
下処理した玉ねぎを入れて火入れします。
玉ネギの火入れはしなっとするくらいでOK。具材としても使いたいので飴色~とかメンドクサイ事はしない。しなっとしたら良し。
玉ネギの火入れが終わったらテンパリングの後半。カレーリーフとヒングを加えます。
今回のカレーリーフは煮て食べる感じなので乾燥はNG。口の中に残っちゃいます。
カレーリーフがくたっとして来たらテンパリングの終了です~。
仕上げる
テンパリングが終わったらジャガイモを入れます。
ジャガイモの火入れは~この後の作業も考えたら半分くらいでよいかなと。時間にしたら3分程度。これはカットの大きさにもよるので2㎝さいの目だったらの目安。食材やカットの大きさによって変えましょう。
ジャガイモに半分くらい火が入ったらターメリックと塩を入れて軽く混ぜてからグリーンマサラと水を入れます。
再沸騰後グリーンマサラ(ココナツ)がふにゃって感じになったらヨーグルトを入れます。
ヨーグルトを入れたら混ぜて再沸騰させます。
が、グラグラまでさせるのではなくポコポコくらいで火を止めてやりましょう。ヨーグルトの香りを残したいな~と。
味見をして塩分バランスが良ければ完成ですな。
■モールコランブの源流みたいなんもあるみたい
今回はモールコランブっていったい何?みたいな所からスタートして、うちの店で提供しているガチレシピとそれを再現出来るように細かいコツなんかを説明してきました。
うちの店ではたまにインドの方が来られるのですが、その際にモールコランブの源流とも言えるようなレシピも教えて頂きました。こちらに関してはまた改めてまとめたいと思います。
■今回使ったスパイス
皆様の健康のためご家庭にもっともっとスパイスを
チャクラ 小川
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