大量のパクチーをいかに新鮮に保つのか店のテクニックを教えます
はいどうも、カリーチャクラです!
皆さん大量のパクチーがお家にあふれてどうしようもなくなった事無いですか?私は有ります!というかかなり頻繁にあります(笑)
当店では契約している農家さんから定期的に野菜を送ってもらっているのですが、その中にパクチーも含まれています。そしてなぜだか、パクチーが送られてくる時は決まって大量(笑)。一週間くらい時期をずらしたり出来ないもんかね~と心の中で思っているのですが、うちもワガママ通してもらっている分そんな事も言えずでして(笑)。いつのまにか私の中では大量のパクチーをいかに新鮮に保つかってのがテーマとして根付いちゃいました。
契約農家さんからいきなり大量のパクチーを送られてくる方はおられないかとは思いますが(笑)、八百屋さんでめっちゃ安売りしてたので思わず大量に買っちゃった~とか、友人から大量にパクチーをもらったんだけどこんなにいっぺんに使えないよ~という方向けに、私がこれまで試した中での有効な手段を書いて行こうかと思います。
今回もそんな問題にお答えするのはいつもの私。仕事に疲れてサラリーマン退職から30代に飲食店での独立、現在南インド料理を作る現役料理人CHAKRA店主のヒロシです。それでは始めましょう~ Let’s Spice!
目次
■大量のパクチーをなるべく新繊に長生きさせたい
パクチーを大量に保存する方法は沢山あります。簡単な例を挙げるとドライハーブにしたり、冷凍にしたりですね。
しかしこのような加工は風味が落ちるので私は好きではありません。せっかくのフレッシュハーブであれば、あの独特の香りを目いっぱい楽しみたいのでなるべく長くフレッシュなまま使いたいものです。そして飲食店にとって食材の長持ちは原価を抑えるという意味でも必須のスキルだったりしますし(笑)
という事でこちらの項目では大量のパクチーを新鮮なまま長持ちさせる方法について追及していきたいと思います。
・まずは根っこを切って水切り
パクチーの長生き方法の説明の前にちょっと用語の解説なのですが、皆さん水切りってご存じですか?華道をされている方はご存じだと思うのですが切り花を元気に保つ方法ですね。簡単に説明すれば根を切って水を吸わせましょうって事。切り口が新鮮だったら水を吸い上げるよって事です。
水切りの意味に関しては何となく理解できればOKって所で具体的に何をするのかという説明を続けます。
まずは根を切って行きましょう。基本は水中で切るっていう事。根を切る際、切り口に空気を触れさせないっていうのがコツです。ただし基本に忠実に水中で切るとなるとバケツを用意したりなど面倒なので、うちでは水道の蛇口を開け放し流水をかけながら根を切っています。
根を切り終わったらそのまま流水の中でパクチーを洗っていきます。この時に注意して欲しいのがパクチーの根に近い部分は茎がパックマンのように「C」の形になっています。ここに土が隠れている事が多いのでちゃんと洗ってやりましょうねっていう事です。土を噛んでガリってなったら嫌でしょ?ちゃんと根の隠れ土を意識して洗いましょうね。あ、もちろん根にだけ気を取られず葉の方も忘れんと洗ってくださいね。
洗い終わったら、1センチ位水をはったグラスに根の方を下に入れて冷蔵庫に入れます。この際パクチーの背丈が高い場合は半分にカットして入れてやるといいですね。こうする事でパクチーが水を吸い上げやすくなります。
上記のように処理をして冷蔵庫に入れておけば、2時間ほどでパクチーは水を吸い上げてくれます。少ししなっとなってる位ならこれで復活します。ここで水を吸ってくれたら(生きていたら)この状態で大体2~7日は持ちますね。
・ここで大事なポイントを一つ
カットしたパクチーをグラスに入れ終わった後にやる大事なポイントが一つあります。
パクチーの葉っぱどうしが水でくっついているので、手でブローする感じでわしゃわしゃ~って葉っぱをバラします。葉っぱがバラける事によって、冷蔵庫に入れた際に葉っぱの表面が乾きやすくなります。
なんでこんな事するかと言いますと、パクチーって水分が付いている所から傷むんです。葉っぱと葉っぱにはさまれて水分が蒸発しきれない所から劣化が始まり、劣化した部分がとけて水分となり、さらにその周りの劣化が進むと言う悪循環。
パクチー内部には水切りによって水を吸わせたいくせに、表面は水に触れるなっていうなんともめんどくさい代物ですが、ここを意識するのとしないのでは日持ちが随分と変わりますので覚えといて損はないですよ。
・パクチーを使う大きさにカットします
次に水を吸い上げさせた後のパクチーをカットする方法なのですが、上にも書きましたが表面についている水分は大敵なのでコップ内で水につかっていた部分はキッチンペーパーでしっかりと拭いてやります。束になっていると内側を見落としがちなので広げてちゃんと拭いてやりましょうね。
ちなみに上で説明しました水切り後のコップの中の水が1㎝と少量なのは、この際にふき取りやすいからです。
拭き終わったらまな板に広げて使い勝手の良い長さにカットしていきます。当店では2~3センチくらいです。カットが終わったらキッチンペーパーをひいたタッパの中に入れて冷蔵庫で保存。カット後のパクチーはなるべく早めに使い切りたいので、使う分だけをカットするようにしましょう。
また、水切りしてコップに入れた状態のパクチー日持ちには2~7日の幅があります。幅があるのはパクチーの活きに左右される所が大きいって事ですね。どこまでいけるのか?って判断は毎日葉っぱを軽く触ってハリがあればOKです。もしちょっとでもしなっとなってたら使い切れなくてもカットに回した方がいいですね。しなっとなってからそれ以上粘ると逆効果です。自重に耐えられず頭が下がって来て傷みやすくなります。この状態で置いておくよりはカットした方が長持ちします。
■それでも使い切れないと思ったらギリギリまでそのまま保存
上に書いた方法で長持ちさせたとしても、頑張って1週間という所です。これでも十分長持ちな方なのですが、1週間では使い切れないっていうくらい手に入れてしまったという方には、根っこを落とさない(水切りをしない)という方法をおすすめします。
買ってきた状態から1週間で使い切れる分だけを水切りにまわし、残ったパクチーは根っこ付きの状態で保存して少しでも水切りまでの時間を稼ごうという作戦です。
では具体的にどうやるのかを説明していきますね。
まずはキッチンペーパーに水をしっかり含ませて、手でギュッと握り水を切ります。水を切ったキッチンペーパーを根っこに巻きます。範囲としては根っこ全体と茎の生え際位までですね。もしも根っこが張って巻き辛い時は輪ゴムなどで固定しましょう。その際にはきつく締め付けないように注意して下さい。
それが出来ましたら全体を新聞紙でくるみ、新聞紙を霧吹きで軽く湿らせます。この際べちゃべちゃにせず、全体がしっとりするくらいがベストです。最後に全体を袋に入れて包み、冷蔵庫で保存です。
実はこの冷蔵庫で保存する際のコツが一つあります。水切りカット後のパクチーは立てて保存でしたが、根付き袋包み保存は寝かせたままです。立てて保存するよりも寝かせて保存したほうが持ちが良いです。理由は分かりません。あくまで私の今までの経験からくる感覚です。
■パクチー保存のまとめ
これまでパクチーを処理して長持ちさせる話をしてきました。でもでもこれでも使い切れんわ~って方に一言!
そりゃもうあんた買い過ぎです!(笑)
まあまあでももう買っちゃたんですよね。しょうがない、こんな方はもうカットした後で冷凍しましょう。香りも活きもなくなりますので全然おすすめはしないですが腐らせるよりはまだましかな。まあでも当然解凍後はしなっとなるので使い道は汁物か炒め物に限定されます。調理の際には凍ったまま使いましょう。
まあそんな事をふまえて基本は使える分だけ買いましょうって事です。そして買ったパクチーは上記で説明してきた方法で保存し、なるべく新鮮なまま使い切りましょう!
皆様の健康のためご家庭にもっともっとスパイスを
チャクラ 小川
こちらの記事の著作権は当方に帰属しますが、シェアは無許可でOKです。下のボタンよりどうぞ。
この記事へのコメントはありません。