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テンパリング(タルカ)と向き合って考えた【手法も例として挙げます】

はいどうも、カリーチャクラです!
今回のテーマはテンパリングです。別名タルカなどと言われたりしている調理用語で、当店のブログでも多用していますね。 テンパリングっていったいどういう行為なの?テンパリングはなぜするの?っていうか必要なの?テンパリングってどうやってすればいいの?という疑問があるかと思います。現在南インド料理を作る現役料理人がそんな疑問に答えます!
それでは始めましょう~ Let’s Spice!

 

■テンパリングっていったいどういう行為なの?

まずはそもそもの話からなんですが、テンパリングっていったい何?って言う所から始めますね。テンパリングっていうのは油にスパイス等を入れて火にかけ香りを油に移す調理方法です。現地ではタルカと言われ、タルカパンなんて専用のフライパンもあります。もちろん見た目にも出来る奴っぽくは見えるけど、まあでもそこまで用意する必要もないかな?小さめのフライパンで十分事足ります。いちおう私もプロなんて言われてますが、そんなもん持ってませんし。
そんな油にスパイスの香りを移す行為【テンパリング】は、カレーを作る上で調理の最初と最後に行われることが多いです。最初に行う事を【スタータースパイスに火を入れる】なんて言い、最後に行う時を【テンパリング】なんて言いますが、工程は同じなので私の中では両方ともテンパリングと言うようにしています。

 

■テンパリングはなぜするの?必要なの?

答えから言いますと必要ですね。
ちょっとマニアックな話になるのですが、スパイスの香りは揮発油という精油成分に含まれます。ちょっと分かりやすく言いますと、スパイスの中にはいくつもの香り玉が入っているとイメージしてみて下さい。その香り玉が弾けた時にスパイスの香りが広がるのですが、その弾けさせる行為の代表的なのがテンパリングです。香り玉を弾けさせる(精油成分を揮発させる)方法は他にもあるのですが、テンパリングが一番効果的という訳ですね。というのもこの精油成分は熱を加える事によって揮発しますし、油に溶け出しやすいという特徴を持っているからです。
ただテンパリングにも不得意分野は有ります。それはパウダースパイスですね。一部を除いてテンパリングはホール(原型)スパイスを使います。一部を除いての一部とはあえて焦がす時などですが、こちらはかなり特殊なのでもう忘れて下さい。テンパリングはホール(原型)スパイスにしか使えないと覚えましょう。

 

■テンパリングってどうやってすればいいの?

ではそろそろ本番です。テンパリングを実際にやってみましょう。
テンパリングの目的は上にも書いた通り油にスパイスの香りを移す事なのですが、テンパリングをする上で注意しなければならない事はたった一つ【焦がさない事!】これだけです。これから細かい方法を紹介しますが、それらは全て焦がさないための手段って事ですね。

火加減はどのくらい?

まずは火加減からです。火加減は中火ですね。焦げが怖いのだったら慣れるまでは弱火の方がいいんじゃないの?と思われそうですが、弱火だと火の入りがゆっくりすぎて弾けさせたいスパイスがサイレント焦げを起こします。あれ~いつまでたってもスパイスが弾けないな~なんて間にしっかり焦げてます。
では強火では?と思われるかもですが、強火だとスパイスの香りが油にうつる前にスパイスが焦げてしまいます。何事もほどほどって事ですね。

スパイスを入れる順番は?

こちらはいろいろ説明が難しい所でもあるのですが、大きなくくりで言うと硬い物や火の入りにくい物からです。例えばウラドダルとチャナダルで言えばチャナダルの方が大きいので火が入りにくいように感じますが、ウラドダルの方が硬いのでウラドダルが先みたいなね。でもこれスパイスによっても様々ですが、組み合わせによっても変わったりしますので、組み合わせは無限大って事になります。さすがに全てをここに書くのは不可能です。ですから当店のレシピにおけるテンパリングは、先に入れるものから順番に書くようにしています。分かりにくい言い回しで申し訳ないです。分かりやすくするため下に一つ例を書いておきます。

(テンパリングの例)
・サラダ油 大2
・マスタードシード 小1
・ウラドダル 小1
・チャナダル 小1
・チリ 1本
・カレーリーフ 1枝分
・ヒング 少々

うちのレシピに出てくるテンパリングはこんな感じで書かれています。これの上から順に入れて下さいねって事です。
ちなみにテンパリングには3段階ありまして、スタート、ミドル、トップです。スタートは冷たいフライパンにから同時に入れて、しっかり火を入れて弾けさせたりさせるもの。上のレシピで言う所のマスタードですね。ゆっくり火を入れる事でこのスパイスの香りが全体に広がります。言い換えればベースの香りですね。お次のミドルが上のレシピで言うところのダルとチリですね。スタートで香りが付いた油に入れてその香りとともに火入れをします。ここで言うダルは味はもちろんなのですが食感を出す意味もあります。最後がトップで上のレシピで言う所のカレーリーフとヒングです。こちらはほんの一瞬でさっと火を通してすぐさまフライパンの温度を下げてやらないと焦げるようなものです。焦げやすい物が来ることが多いです。
それぞれの精油成分の量も違うし揮発する温度も違うので、どの香りをどの位だそうかと考えながらテンパリングの順番は決めています。またもう一つの要素として、スパイスの香りを油に移したいのか、それとも噛んだ時の香りを大事にしたいのか、などの用途によっても変えています。例えばカルダモンなんかは入れる前にサヤを割る人もいれば割らない人もいるし、サヤを捨てて中の黒いのだけを使ったりとさまざま。
ま~細かく解説すればそんな小難しい事になっちゃうのですが、実際はそこまで毎回考えてやってません。な~んとなくこんな感じかな~みたいな事でやって、うまくいけばラッキーって位が丁度良いかと。

 

■まとめ

テンパリングについていろいろ書いてきましたが、テンパリングにおける重要ポイントは【焦がさない!】もうこれだけです。その他は焦がさずに効率よく香りを油に移すための単なる手段です。こちらは徐々に慣れて頂ければいいと思いますが、まずは焦がさない事を一番に意識しましょう。焦げたら香りもなくなり苦いだけになって、全体に悪影響を及ぼしてしまいます。でもでも恐れずやろうテンパリング!

 

 

 

皆様の健康のためご家庭にもっともっとスパイスを

チャクラ 小川

 

 

 

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