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SBのカレー粉赤缶をプロ目線で使ってみる【お買い得かも検証】

はいどうも、カリーチャクラです!
今回のテーマはSBの赤缶についてです。

SBの赤缶はカレー粉の中では超有名王道なやつ。なので利用された事があるという方も多いのではないでしょうか?なんて言いながら当の私はこれまで一度も使った事なかったのですが。
というのもそもそもうちにはオリジナルのカレー粉があるのでわざわざ買ってくるのも馬鹿らしいですし、ましてや既製品を使っています!なんて堂々と言っているカレー屋なんてちょっといやですよね~。
まあでも毛嫌いばかりで一度も使った事が無いっていうのもちょっと違うかなと思ったので、今回は超人気商品のSB赤缶をカレー屋さん目線で分析してみようかなと。

こんなテーマ珍しいな~、ひょっとしてSBからの企業案件なのか?なんて思われた方もおられるかもしれませんが、うちはそんな企業様に目を付けられるほど大それた店ではないのでご安心を。失うものは何もなし。忖度無しのガチ目線でSBの赤缶を分析していきたいなと思います。

今回の記事を読んで頂けたら、SB赤缶の中身や料理へ使い方、お買い得かどうかまでが分かると思います。

そんな問題にお答えするのはいつもの私。仕事に疲れてサラリーマン退職から30代に飲食店での独立、現在南インド料理を作る現役料理人chakraの店主ヒロシです。それでは始めましょう~ Let’s Spice!



 

■動画の方が良い方はこちら

SB赤缶についての開封動画はこちら

 

 

■SBの赤缶をカレー屋が分析

外観や使い勝手

まずは外観からいきましょう。
くすんだ赤でうちのイメージカラーにも似ているので私は好きです。形状もレトロな雰囲気でキッチンの調味料棚に並んでいるとかわいらしいかなとは思います。まあただこの辺は私の好みっていうだけで、皆さんが同じいように思うかどうかは別ですな。

次に開け方なのですが、サクマドロップ方式っていうのですかね?小銭なんかを挟んでテコの原理でクイって開けるやつです。道具がいるので面倒です。普段使いを狙っているなら見た目よりも使い勝手を重視して欲しい所ですね。
昔はこのタイプの物もよく見かけましたが、最近ではこういう方式で開けるものってサクマドロップとペンキの缶くらいしか見ないです。
クイって開けた中にはアルミの封がしてあり、これも取り除きます。二重にメンドクサイです。スクリューキャップ一つに慣れている現在においては手間ですね。

保存の際には改めて缶のフタを閉めるのですが、このタイプの密閉度はどうなんでしょう?結構キッチリ閉まっている気もしますので、長時間放置しないのであれば湿気対策は普通という所でしょうか。
私が購入したのは小さな型なので2~3回で使い切り問題はないかと思いますが、大容量の型を購入し長期保存を考えるなら別の密閉容器に移した方が良いと思います。

まあしかし、最初にも書いたようにこの赤缶は昔ながらのデザインやフタの開け方にレトロ感があってよいという意見もあると思います。
眺めていて気持ちが良いとか手に取りたくなるっていうのは味よりも重要かもしれません。デザインが嫌いだとどっかにしまい込んで使わないまま化石になるだけですからね。
使い勝手は悪いですが、見た目で良しという所でしょうか。

 

香りと味

香りに関しては攻めているな~というのが第一印象。何年前に作られたものかは知りませんが、当時にしてはとんがっている方だと思います。それとも配合は常に変えているのかな?カレールーなんかに比べると断然華やかな香りです。
逆に言えばレトルトやカレールーなんかにみられる、みんなに愛されたいというあまりすべてが同じ味に感じてしまうようなマイルドさはないかな。
まあただこの辺は小麦粉と油をこねて作ったルーがそうさせているのかもしれません。ルー(小麦粉と油をこねたもの)にこのカレー粉を入れたらやっぱりカレールーの味になるのかな~。この辺の検証は欧風カレー屋さんに任せます。私はこの手の物が好きではないのでやりません。

裏面の原材料を見ると一番にターメリックが来ています。次いでコリアンダー、クミンと続きます。
原材料は多く使っているものから書くという決まりがあるのですが、これはどうなん?香りをかいだ感じではコリアンダー、クミンの方が多い気がするのですが。う~ん、真偽のほどは分からんです。

コリアンダーかな?後からす~っと抜ける感じと、クミンの粗さのバランスも良し。バランスもありつつ攻めている感もあって嫌いではありません。

 

恒例のそのままパクリで味を確認。
苦みもなく綺麗に配合されているな~という感じです。
辛みに関しては思ったより辛くないという印象。香りから想像していたのはもっと強い辛みだったのですが、思ったよりマイルドですね。カレールーで言う中辛って感じ?
ブレンドスパイス中にチリが占めるのは20%弱くらいかな?ターメリックの量を含めてこの辺は今後再現検証してみたいですね。

苦み辛み以外に味的な物はないの?という事なのですが、元来スパイス自体は味があまりしません。というのもスパイスの3大役割は香りと辛みと色味付けであり、意外かと思われるかもしれませんが味は要素には含まれておりません。
香りに味覚が引っ張られる事はありますが、それはあくまで香りを味と勘違いしているだけ。
そもそも塩分が入っていないのでカレー粉だけをなめても味覚自体とても感じにくいです。

 

■赤缶使ってジャガイモのサブジを作ってみよう

一番簡単にスパイスの香りが楽しめるジャガイモのサブジを作ってみます。
調理工程含め果たしてこれをサブジと言っていいのかどうかは今回置いときます。カレー粉の香りを確かめる為だけの超手抜きレシピだと思ってください。
でもですね、手を抜けば抜くほど赤缶をより感じられるのは事実。めいっぱい手抜きします。

 

ジャガイモサブジの作り方

・ジャガイモは小さいのが2つ、大きいのだと1つ 皮をむきサイの目に切る
・ジャガイモをシリコンスチーマーで600w3分火入れする
・サラダ油大1/2をフライパンに入れ強火
・温まったらジャガイモを入れ油と絡める
・塩2つまみ入れて混ぜる
・赤缶小さじ1を入れて混ぜる
・すべてに火が入ったら完成

 

作り方のコツ

今回はシリコンスチーマーを使って時短。これは赤缶の香りを引き立たせるための手法ではなく単なる手抜き。
シリコンスチーマーお持ちでない方は、弱火でフタをしてじっくり蒸し焼きにして下さい。竹串がスッと通ればOK。

塩2つまみは少ないかなと感じられるかもですが、今回はスパイスの違いを確認したかったので最小限にしてみました。おかずとして食べるならもう1つまみ入れてもいいかと思います。

逆に赤缶は多めに入れています。理由は上の逆ですね。通常であれば小1/2~2/3でも良いかと思います。

 

所感

缶を開けて香りを確かめた時のあのとんがった香りが消えて、ベースとしてのカレー粉の役割になった。まあこれカレー粉ですから当然っちゃ当然。
カレー粉としての感想はいたって普通。可もなく不可もなく普通。ミックススパイスとしての驚きはない。だが逆に言えばカレー粉としての役割、ベースとして使うには余計な香りがしないので優秀って事になる。

今回はシンプル料理での実験。それゆえこれだけを食べ続けるとしたら飽きちゃうかな~。他に具材が入ったりすれば変わってはくるのでしょう。勘違いして欲しくはないのですが、不味くはないです。普通なだけ。

 

動画もあります

レンジを使わず蒸し焼きにしてつくった動画です。動画の方が分かりやすいという方はこちらもどうぞ。

 

 

■スパイスは赤缶だけでチキンカレーを作ってみよう

こちらは下のリンク先にまとめています

 

 

■その他使い方を考えながらSB赤缶は買うべきかどうか使い方から考える

最後にこれお買い得かどうかについてのお話をします。あくまで個人の感想ですのでよしなに。

結論から言えば、私はもう買わない。というのも私は似たようなものを自分で作っているので原価的にも全然違ってくるし、SBの赤缶使っています~なんてやっぱカレー屋としては言えないプライド的な問題が大きいです。

香りに関してはとんがっていると書きましたが、奇抜なとんがり方はしていない。もっと奇抜なとんがり方をしてくれていれば今後も買う可能性はあったかもしれないですね。
最近皆さんが慣れてきたって問題なのかもしれませんが、もうちょいクローブとかの香りを強く出してくれると面白くなりそう。昔はクローブの香りなんて強く出したら売れなかっただろうから、これが正解だったのでしょうがね。現在においてはちょっと楽しさに欠けるかな。
逆に言えば、赤缶をベースにクローブやなんかを足してオリジナルを作るって方法は良いと思います。それぐらいベースとしては安定している。

安定しているという意味では上でも作ったジャガイモのサブジのようにカレー風味の何かを作るには間違いないです。これ一つで味が決まるので使い勝手はとても良い。かなり優秀だと思います。

最初に感じたとんがった香りを殺さず楽しみたいなら、火入れを最小限にする使い方がおすすめ。
つまり上で作ったジャガイモのサブジなんかは、ちゃんと火入れしたので香りが飛んでしまったと推測。これがとんがりの消えた理由だとすると、火入れが少なければとんがりは残るという事になる。
つまりあらかじめカレーを作っておいて後からちょい足しで香り爆弾として使用するならばとんがった香りも楽しめる。ガラムマサラを最後に加えて香りを立たせるという手法と同じ事ですな。まあただ赤缶にはターメリックが入っているので火入れ加減はちょい強めで。

ターメリックの火入れなんて関係ないぜ!なんて強気の人はカリーブルストってドイツの料理がおすすめ。
ソーセージやジャガイモにケチャップと赤缶ぶちまけて食べればそれだけで完成。まあ本場の作り方とはちょっと違いますがその辺は置いといて、これなら赤缶のとんがった香りは楽しめる。

 

■まとめ

とまあこんな風にいろいろと書いてきたわけですが、まとめますと上で書いたジャガイモのサブジなどのカレー風味の料理を手軽に作りたいって方にはバランスが非常に良いのでおすすめ。
レシピ本なんかでカレー粉って書いてあったらこれ一つで全て解決。

オリジナルでカレー粉を作る事が出来る人は買わなくていいかな。自分で作った方がいろいろと変化が生まれて楽しいです。まあでもそんな事言われたら一度は使ってみたくなるのも心情。かくいう私も買いましたしね。
赤缶自体の使い勝手は良いので、今後の参考にするために一回買ってみても損はないかと思います。

買ったとしたら入れ物も可愛いし、キッチンに置いておいたらテンションは上がる。使い終わった後も小物入れにしてみたり。まあSBの思惑通りって事でしょうが。

とまあこんな感じです。
この記事が購入検討の参考になれば幸いです。

 

 

 

■今回使ったスパイス

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カレー粉
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皆様の健康のためご家庭にもっともっとスパイスを

チャクラ 小川

 

 

 

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