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牡蠣をビリヤニにしてみたら火加減が超絶難しかった【詳しい作り方のコツを紹介】

はいどうも、カリーチャクラです!
今回のテーマは牡蠣ビリヤニです。

個人的な話になりますが~。実は私過去3回牡蠣にあたっております。
1度目はホント死ぬかと思って、2回目3回目と症状も軽くなってきたのでこれはひょっとして耐性が付いたのか?なんてありえない事を考えだすしまつ。現実にはそんな事あり得ないのでしょうが、それでも牡蠣は好き!ってのでいまだにびくびくしながら毎年食べ続けております。

今回はそんな牡蠣好きな私が作る牡蠣ビリヤニの作り方を大公開です。
私のように懲りずに牡蠣を食べ続けている牡蠣好きの方はもちろん、ビリヤニで新しいものに挑戦したい~って方にもおすすめとなっておりますので興味を持たれた方は読み進めて頂ければと思います。

当店のサイトではお店の情報はもちろんですが、今後飲食店を始めたい(特にカレー屋)!もしくはまだ始めたばかりで何をすれば良いか分からない!という方向けにお役に立てればと思いお店の経営や料理のガチレシピについて書いています。少しでも参考になれれば嬉しいです。

お伝えするのはいつもの私。仕事に疲れてサラリーマン退職から30代に飲食店での独立、現在南インド料理を作る現役料理人chakra店主のヒロシです。それでは始めましょう~ Let’s Spice!



■牡蠣ビリヤニの作り方

使用する食材やスパイス

=食材や調味料=
・牡蠣(生食用) 40粒くらい
・バスマティライス 500g
・玉ねぎ 200g
・G&G 20g
・塩 小1
・ヨーグルト 100g
・サフラン 3つまみ
・ケウラウォーター 大1

=テンパリング=
・ギー 30g
・ブラウンマスタード 小1
・クローブ 5本
・チリ 2本
・ブラックペッパー 5粒
・カルダモン 5粒

=湯どり用スパイス=
・クローブ 5粒
・ブラックペッパー 5粒
・ブラウンカルダモン 1粒
・ベイリーフ 2枚
・シナモン 1本
・塩 適量
・サラダ油 適量

=パウダースパイス=
・ターメリック 小1/2
・チリ 小1/2

下処理

・牡蠣は水洗いして汚れを取り除く
・バスマティライスは軽く洗って浸水
・玉ねぎはみじん切り
・G&Gを仕込む
・サフランはぬるま湯につけて色を出す

作り方

・テンパリングを順に行う
・玉ねぎを入れて炒める
・G&Gを入れる
・パウダースパイスを入れる
・牡蠣を半分量入れる
・塩を入れる
・ヨーグルトを入れて煮込む
・バスマティライスを湯取りする
・湯取りしたバスマティライスを入れる
・残りの牡蠣をいれる
・色出ししたサフランとケウラウォーターを入れる
・蓋をして蒸し上げたら完成

 

■店の味を完全再現するコツを教えます

下処理のコツ

まずは牡蠣の用意からです。牡蠣は殻付きでも無しでもいいのですが、殻は使わないので殻無しの方が処理が早いかなと思います。うちは殻無しを使っています。
粒の大きさなのですが、火入れすると縮む事を想定した大きさ。まあでも粒が大きいとお値段も大きくなるのでね~。適度に適度にって事で、うちでは5~7cmのものを使用しています。ここから火入れしたら大体半分くらいの大きさになっちゃいます。
牡蠣の仕入れが出来たら流水で洗っておきます。たまに殻や砂が入っていますのでちゃんと洗いましょうね。

バスマティライスは汚れを取り除くように軽く洗って浸水です。日本の米みたいにゴシゴシ研いじゃうと割れるので注意です。水を入れて軽~くなでるようにしてゴミを浮かせるイメージですね。
洗い終わったら多めの水に漬けてライスに水を吸わせます。時間にして1時間半~2時間って所です。

玉ねぎはみじん切りにします。今回は焼き目をしっかりつけたいので5mm程度のちょい大きめみじん切りです。
理由は作り方のコツの所で書きますね。

G&Gとはジンジャーとガーリックを同量ペーストにしたものです。そんなもん持ってないよ~って方はジンジャーとガーリックを同量みじん切りにしたらOKです。
このG&Gなのですが、定期的にカレーなんかを作る方はまとめて仕込んでおくと便利です。時短ってのももちろんなのですが、材料の買い出しに行って買い忘れするもののトップ2(自社調べ)がショウガとニンニク。ま、G&Gで代用しとくか~ってよくあるパターン。作り方はリンク先ね。

サフランはぬるま湯に付けて色出しをします。このぬるま湯ってのがいつも悩むところなのですが・・・
私は結構熱めで行きますね。70℃くらいです。もうぬるま湯の域を完全に超えていますね。
あんまり熱いと香りが飛んじゃうのでしょうが、色が出るのは温度が高いほうかなと思っています。香り重視の方は40~50℃くらい?かと思います。

テンパリングのコツ

下処理が終わったらテンパリングをしていきます。
テンパリングってのは油にスパイスの香りを移す行為でコツは焦がさない事。焦がさない事だけを意識しながら調理を進めましょう。
慣れてくると時短を求めてだんだん強火になっていきます。スパイスを休ませながら火入れしたりといろいろ方法はあるのですが慣れるまでは中火でじっくりが無難かな~と思いますね。
いまだに私も調子こいて他の作業とかと並行して進めてやらかします。アツアツコゲコゲスパイスはそのままゴミ箱にも入れられないから作業時間は大幅ロス。でもそれ以上に食材を無駄にしたという心の痛みが耐えられませんから~。テンパリングは禅問答と割り切って心静かに対応しましょう。
さあしっかり脅されたところでテンパリングを始めます。
大き目の鍋にギー、クローブ、チリ、ブラックペッパー、カルダモンを入れて火にかけます。
薄煙が立ちカルダモンが色付いてきたらブラウンマスタードを入れます。
ブラウンマスタードがパチパチ弾けたら玉ねぎを入れて温度を落としテンパリングは終了です。

グレービーを仕上げる

では玉ねぎの火入れをしていきます。
玉ねぎをテンパリングの油にざっとからめたら、強火のまま放置して焼き色を付けます。これが玉ねぎを大きめのみじん切りにした理由であり旨味を引き出すコツです。
うちのブログでは何度も言っているのでご存じの方もおられるかと思いますが、玉ねぎをガチャガチャ混ぜていたら焼き目は付きにくいです。逆に水分が出てきてしまうのでここは我慢の放置です。
本来のメイラード反応は水分飛ばしてうんたらかんたら理屈は有りますが、私の過去の経験上焼き目しっかりの方が美味い!と思っています。化学的な根拠なんてなんもなくてただ私がそう感じているだけですけどね。

焼き目を付けたらひっくり返してを繰り返しつつ玉ネギの火入れをしたら、G&Gを入れて香りを立たせます。
G&Gの火入れ具合は香りが立ったらOKです。クンクンしながら確認しましょう。
G&Gの火入れが終わったらパウダースパイスを加えます。
パウダースパイスを加える時には焦げやすいので注意が必要です。鍋肌に触れないように注意して入れましょう。
逆にこれさえ気をつければ強火のままでも大丈夫かと思います。特にターメリックとチリはそこまで香りが飛ぶという心配もないので。まあでも焦げるのが不安だ~って思われる方はスパイスを加える前に火を弱くしておきましょう。

スパイスに火が入ったら牡蠣を半分の量入れます。
この際には小さめの牡蠣から入れるようにしています。というのも牡蠣の残り半分はバスマティライスとともに蒸しあげる用なので後々飾りにも使います。なるべく大きめが良いかなと。だってインスタ映えするやん~って顔に似つかわしくない事も考えています。

牡蠣を入れたらざっと混ぜてから塩とヨーグルトを入れます。
こちらの牡蠣は出汁を取るようだと割り切っていますので、牡蠣を押し付けつつ火入れしてヨーグルトを詰めます。
ヨーグルトの量が半分くらいまで減ったら塩分を確認していったん保留です。

ライスを湯取りする

大き目の鍋にお湯を沸かします。湯量にして4Lくらいですかね。測ったことがないので分からんが適当です。
とにかくライスの量に対して3~5倍くらいは欲しいかなと思いますね。

実はこの際にサフラン用のお湯もここから取ったりしています。だってわざわざサフランの為だけにお湯を沸かすのも馬鹿らしいでしょ?使えるものは使わな損です。

ってな事でお湯が沸いたら湯どり用スパイスを入れます。塩と油は後程。
しばらくグラグラさせてお湯に色がついてきたら塩で塩味を決めます。
塩味に関してはグレービーとの相性で決めています。グレービーの塩味が強いようなら湯どりは弱め。グレービーの塩味が弱いようなら強めです。
この際私が気を付けているのはグレービーと湯どり用の塩味には差をつけているという事です。塩味に差がある事で食べ飽きないビリヤニというのを狙っています。
また、牡蠣自体にも塩分が含まれているので全体的に少し抑えめにするのがコツでしょう。

塩分が決まったらサラダ油を適量加えます。30~40㏄程度です。ライスをパラパラに仕上げるためですね。
再沸騰したら湯どりの準備は完成です。

下処理の所で浸水していたバスマティライスをザルにあけて水を切ります。
昔はザルにあけて30分ほど水を切りましょうってのが定番だったが、何ら違いが感じられないので私はやめた。水を切る事で香りのついた水を少しでも多く吸わせようってのは理屈では理解できる。でも違いが感じられなかったから時間の無駄かな~ってね。もちろん水を切る人はそれでも良いかと。

ライスの水を切ったらスパイス湯の中に入れます。
再沸騰までは鍋底につく可能性が高いのでぐるぐるまぜて対流させましょう。再沸騰後は対流するくらいの火加減でライスに火入れをしていきます。

ライスがぷくっと膨らんできたらボチボチのサイン。少し食べてみて硬さのチェックです。蒸らしがあるのでやや硬めを目指します。パスタのアルデンテよりは柔らかく、少し硬めに炊けたかな~くらいを目指します。
何分ですか?という質問をよく受けるのですが、これは答えようがないんです。
バスマティライスの銘柄にもよりますし、収穫後何年?ってのでも変わってきます。浸水時間や再沸騰までの時間などでも変わるでしょうしね~。事実私も毎回違いますしね。
でもでもそれでも教えろと言われると、私は7分くらいと答えています。あくまで今私が使っているライスでなんとなくの時間です。タイマーで計ってないので腹時計ですけどね。

ライスが出来たらザルに移してお湯を切ります。

蒸しあげる

ライスのお湯を切ったらグレービーの上にふわっと乗せます。
押し付けたりせずに優しくね。水分が抜ける道を作ってあげるイメージでね。

ライスの表面を軽くならしたら残りの牡蠣を重ならないように並べます。
鍋の口径が小さい場合は重なっても致し方なし。なるべくで。
牡蠣を並び終えたらサフランとケウラウォーターを回しかけてフタをします。

ここまで出来たら火入れに入ります。
火入れは最初に強火でグレービーを沸騰させるイメージ。ライスにも水分が含まれるのでそこもイメージに入れましょう。
グレービーが沸騰したら弱火に落として水分を飛ばします。
水分が全部飛んだら火を消して蒸らしに入ります。
蒸らしが終わったら完成です。

とまあ火入れのイメージとしてはこんな感じなのですが、当然のことながら鍋の中を目視は出来ません。ガラスの鍋も有るのですがちょっと現実的ではないですよね。
目視を出来ないとなるとどうやって判断するの?ってなるかと思うのですが、私は沸騰の音と水蒸気の上がり方で判断をしています。

まずは水蒸気をみています。理論的には沸騰したら水蒸気が上がってきます。
しかしこれ火の勢いが強いと水蒸気が見えない事も多々あるので注意です。あれ?まだかな?って思ったら火加減を弱くしてみましょう。水蒸気が出てくることもよくあります。気が付かず焦がすなんて事にならないように注意が必要ですね。
そしてもう一つは鍋に耳を近づけてポコポコ音を聞くという事です。沸騰して水分がある時はポコポコ言っているのですが、これが次第にぺちぺちと弾けるような音に変わります。このペチペチになった時に弱火にしてペチペチが無くなる位で火を止めるという感じですね。
後もう一つの判断材料としては、残っていた水分量を覚えていてどの位火を入れたら水分が全部飛ぶかな~という事を想像しています。

これらの情報を全て総合しながら火入れをしています。うん。むずいっすよね。
でもこの想像がピッタリとハマって綺麗に水分が飛んだビリヤニが出来上がった時の恍惚感はたまりません。こんな事で恍惚感を得るのですから変態だという自覚はあります。
どうですか?あなたも変態になりませんか?

 

■ おすすめの食べ方

上記の作業が終わったらフタを開けて、上に乗せて蒸し上げていた牡蠣を別の皿に移します。
層になっているので全体を軽く混ぜて皿に盛り、蒸した牡蠣をトッピングとして乗せます。

後はお好みなのですがパクチーを刻んで乗せたり、紫玉ねぎをスライスして乗せてもアクセントになりますね。

そんな中でも特に私のお気に入りだったのが大根おろし。おろした大根にちょっと醤油を垂らしてビリヤニと食べるとめちゃめちゃ合います!まあもう完全に和食ですが美味けりゃいっか~って人には超おすすめです。

 

■まとめ代わりに作ってみた感想を少し

今回は牡蠣のビリヤニをテーマに書いてきました。
ビリヤニに関してはチキンやマトンなど過去いろいろと作ってきたのですが、今回の牡蠣のビリヤニが群を抜いて難しかった気がします。

まずは塩分の決め方が難しいという事。牡蠣自体が塩分を持っているのでグレービーの塩分バランスは気を使いましたね。

それと、牡蠣は火入れをすればするほど縮むのですが火入れしないと旨味がグレービーに移らないという事。グレービー用の牡蠣は出汁用だと割り切りました。

そして上に乗せた蒸し牡蠣からも水分が出るという事。ビリヤニを仕上げつつ水分を飛ばすのですが、上に乗せたトッピング用の牡蠣からも水分が出てきます。火入れするのですから当然といえば当然なのですが、この辺の水分を飛ばすには絶妙な火入れが必要になってきますね。

とまあこんな感じでいつものビリヤニよりもシビアな感じはしました。ですので牡蠣ビリヤニにいきなり行くのではなく過去紹介したチキンやマトンである程度ビリヤニ作りに慣れてからのチャレンジが良いのかな~と。
過去紹介したレシピに関してはこちらから↓

 

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皆様の健康のためご家庭にもっともっとスパイスを

チャクラ 小川

 

 

 

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