鎖国明けの日本にヴィーガンの波が来たんでちょっとまとめてみよう 一人カレー研究会
はいどうも、カリーチャクラです!
今回のテーマはヴィーガンとはなんぞや?についてです。
私はインド料理屋さんをやっているので、望むと望まないとに関わらず、まあまあの年月ヴィーガンというものに取り組んで来たという経緯があります。
日本人の大半がヴィーガンってなんじゃそら?の時代。まあもちろん私も最初はなんじゃそら?でしたけどね~。
それが、昨今のグローバル化の波ってのですかね?日本でもボチボチヴィーガン認識が出てきたので、ここらで一度まとめてみようかなと思いましての今回のこのテーマという事です。
この記事を読んで頂けたら、
・ヴィーガンってのはそもそも何?
・ベジタリアンみたいなものって聞いたけどなにが違うの?
みたいな事が分かります。
ヴィーガンの事全然知らないわ~って方から、ここらでヴィーガンについてちょっと考えてみるか~って方のきっかけになれれば嬉しいです。
このサイトでは、飲食店をやってみたいという方を応援しています。
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そんなこんなをお伝えするのはいつもの私。仕事に疲れてサラリーマン退職から30代に飲食店での独立、現在南インド料理を作る現役料理人chakra店主のヒロシです。それでは始めましょう~ Let’s Spice!
目次
■ヴィーガンってのはそもそも何?というお話
そもそもヴィーガンって何?という疑問を持たれている方も多いかと思いますので、まずは基本的な事を説明していきますね。
ヴィーガンって何?という質問に一言で答えるとしたら、「ヴィーガンはベジタリアンの一種です」って事になります。ヴィーガンはベジタリアンに含まれる」と言った方が正解かな。
ベジタリアンの一種?含まれる?どういう意味だい?
まずはヴィーガンを知る事が大事なので、この辺もう少し詳しく説明しますね。
日本でベジタリアンって言われると、一つのくくりのように扱われていますが、実はベジタリアンには種類が沢山あります。
ちょっとベジタリアンのイメージを想像してみて下さい。
毎食サラダばっかり食べていて、「おいおい、これじゃまるで牛みたいじゃん!」みたいなイメージ湧きません?
でもね、
実際には卵を食べるベジタリアン(実際オボベジタリアンて名前もついています)もいますし、ペスコタリアンと言って魚はOK!なんてのも有ります。
たまになら肉食べてもいいんじゃね?なんてフレキシタリアン(セミベジタリアン)なんてのも有ります。
後半の方になると、もうそれはベジタリアンではないのでは?
な~んて思ってしまいますが、これらも全てベジタリアンの一種とされています。
要は、ベジタリアンって一言で表されてはいるけど、食べる物によっていろいろな種類に分かれるんだよって事なんですよね。
その沢山あるベジタリアンのカテゴリーの中の一つが、今回のテーマでもある【ヴィーガン】って事。
■ヴィーガンの人が食べられるもの食べられないもの
ヴィーガンがベジタリアンの中の一つの種類だってのが分かったところで、じゃあヴィーガンってどんな種類のベジタリアンなの?というお話に入りますね。
一言で表しますと、「ヴィーガンっていうのは、動物性及びそれら由来の物を食べないベジタリアン」の事です。
まずは、動物や魚や昆虫のように、脳があって思考出来るもの(以下動物と簡易表現します)は食べませんよという事。ここまでは一般的なベジタリアンと変わらないですね。
ヴィーガンってのは加えて、動物が由来したものまでも食べませんよという考え方なんですね。
由来って部分がちょっと分かりにくいかと思いますので、具体例を上げますと、
卵、牛乳、ハチミツなんかがそれらに当たります。
卵や牛乳はなんとなくわかるとして、ハチミツはなんで?となる方も多いかもしれません。
だってハチミツは、花の蜜や樹液なんじゃないの?ってね。
原材料という意味では確かにそうですが、蜂が蜜を集めて、体内でどうにかして(詳しくは知らんですが)ハチミツが出来上がるという事がダメらしい。
これが、動物(昆虫)が由来(介在)しているのがダメという考え方なんですね。
牛乳や卵なんかも、原材料は草や飼料になるのかな?牛や鶏を介在して作られますよね。だからダメって事。
理由としては、動物を人の道具にしているのがよろしくない。虐待に当たるんじゃないの?そんな発想がもとになっていると推測されます。
それから、これはちょっとグレーゾーンなのですが、精製された砂糖(白い砂糖)も避けられることが多いです。
こちらは、精製される際に牛の骨が使われている可能性が有るからという理由ですね。
製法によっては使用していないケースも有るので、調べてから使うという方法もあるのですが、まあ避けておいた方が無難なのかな~とは思います。
少し前に、味の素が豚由来というので事件になった事がありますよね。
こちらも原材料ではなく、製造過程で使用されるものが問題になっています。
当時はハラールとしての問題だったのですが、ヴィーガンにも通じると思いますので、一応触れておきますね。
詳しく知りたい方は「味の素事件」で検索してみて下さい。
上記のように、動物および動物性由来の物を食べないのがヴィーガンという考え方です。
■ヴィーガンにもいろいろ有るのよ
そして、ベジタリアン同様、ヴィーガンの中でも主張によっていろいろな分類があります。
ただ単に、動物および動物由来の物が入ってなければいいよ~って言う方もいれば、食べものだけではなく、動物の皮や毛を使った調理器具使ったらダメとかいうパターンも有ります。
こうなってくると、馬の毛のブラシもダメだし、サメ肌使ったわさびおろしもダメって事になって来ちゃいます。
なめし皮で包丁シャッシャなんてのもダメだし、飛躍すると、包丁に螺鈿細工なんかがあしらわれてもダメとかなっちゃいますね。
この辺の程度の違いは、主義主張の違いになってくるかと思います。
ヴィーガンは自身の健康のため、という理由で取り組んでいる方はそこまで細かい事は気にしないのでしょうが、動物愛護の目線でヴィーガンになっている方は気にする傾向があります。
ヴィーガンOKにしていると、皮製品使っています?みたいな質問が来ることも想定されますので、調理器具に動物性由来製品が含まれているかどうかは一度確認しておいた方が良いかもしれませんね。
そして、自分(自店は)はどの程度のヴィーガン対応なのか?という事も把握しておいた方が無難です。
うちの店の調理器具をざっと確認した所、そのようなものに当たるものは見当たらなかったですが、私は個人的に革ジャンが好きなので、私生活で着るくらいは多めに見て~って派です。
■プラントベースとの違いについて
ヴィーガンの話をすると、よく一緒に出てくるのがプラントベースってお話。
こちら恥ずかしながら私も最近知った位でして、一般的に言ってヴィーガンよりもさらに知名度は低いかなと。
こちらを知るきっかけにもなったのが、日本も鎖国を抜けてグローバル化しなきゃ~みたいなセミナーが有りまして、そちらでの説明を聞いていた時の事。その時の話を交えてちょっとだけ説明しておきますね。
まずプラントベースってのは、名前の通り、植物(プラント)を基礎(ベース)にしている食べ物の事。
なんですが~、この辺の解釈もいろいろありなんですね。
セミナーでの説明では、地球から生えてきている物(プラント)のみ(ベース)で食事をする事。ヴィーガンが分かりにくかったら、プラントベースという発想で考えると良いという説明がありました。
でもね、その後いろいろ調べていると、プラントベースとは、植物(プラント)を元(ベース)に加工した食品を指す。という解釈もあるみたいです。
植物を元に加工した食品ってのは、最近スーパーなんかでもよく見るようになった、大豆ミートなんかの疑似肉みたいなやつ。
そんな加工品の事をプラントベースと言うんだよ。という解釈ですね。
ここで問題となるのが、この加工食品の作り方。
原材料は植物なんだけど、製造工程で動物性の物を使っている可能性があると。
上でも少し触れましたが、精製された砂糖を使っていたり、調理器具に動物の皮や毛が使われている可能性があると。
あくまで可能性の話ですが、こうなってくると、厳格なヴィーガンの方の対象からは外れますね。
そういった意味からしても、メニューとしてヴィーガンって書くのであれば、植物由来の疑似肉的な加工品は避けた方が無難って事にはなりますね。
もしくは、注意書きにプラントベースを使用していますって書くとかね。
このような感じで、セミナー(2022年受講)と一般論でも違いが出てきているように、まだまだ不明瞭な所が多いのがこのプラントベース。
うちはプラントベースです~って発言や、疑似肉取り入れようとされている方は、頭の片隅に入れといて下さい。
とまあ、そんなプラントベースの話を書いとりますが~。
そもそも論。
わざわざ疑似肉にする事で野菜に余計な負荷をかけるよりも、野菜本来の形のままで、その野菜の味を引き出して食べた方が美味しいと思いますけどね~。これはあくまで私の感想。
最近の疑似肉は昔に比べて確実に美味しくはなってはいます。
■ついでにちょっとだけハラールの話も
ここまで説明してきたので、ついでにもう一つだけ追加で説明しときますと。
ヴィーガンと同時にハラールって言葉も最近耳にする機会が増えたかと思いますが、これらは全然意味が違いますからね。
ハラールってのは、宗教上の理由で、神様が作ったもの以外は食べたらダメって事なのです。混同しないようにご注意を。
ハラールをお望みであればハラール対応のお店に行かなければなりません。ちなみにうちは対応しておりません。
でもね~。
昨今の鎖国明けのグローバル化対応?では、いろんな文化の人(ヴィーガンやハラール)が日本に来るんだよ~って意味で、一緒に語られる事が多い。
そりゃ~混同しちゃいますよね。ちゃんと分けて考えるようにご注意を。
つーことで、さらに余談でどうでもいい話を一つ。
うちの店みたいに南インド料理のミールスを扱っていると、なぜかビリヤニを一緒に語られる事が多い。
ミールスやっている所はビリヤニもやっているんでしょ?みたいなね。
この二つは、地域としてちょいと被っているだけで、料理としては全然違いますからね。
ミールスやっているんだったらビリヤニも出来るんですよね?みたいなのは無いからね。
とまあ、ヴィーガンとハラールが一緒くたにされているように、ミールスとビリヤニが一緒くたにされているって言う、どうでもいい話でした。
まあ、うちの店では私がミールスもビリヤニも両方とも好きだから、どっちも扱っているんだけどね。
あ!うちみたいな店があるから、そういう誤解が進むのか。ごめんねごめんね~。
■まとめ
今回の記事では、ヴィーガンとはなんぞや?という事に焦点を当てて書いてみました。
最後は完全なる余談も含まれておりますが。
コロナ騒動も落ち着き、インバウンドっての?外国からお客様も増えてきた昨今。
昔に比べて、ヴィーガンやハラールなんて言葉をどんどん耳にする事が増えてきました。
世界にはもちろん、日本国内にも少なからずそういう方がいて、皆さん日々の食事に困っているという話を聞きます。
ヴィーガン食対応の場所が無くて困ってる~って方や、ちょっとヴィーガンに興味が出てきたんで挑戦してみたい!って方は、みんなうちに食べに来てよ~って言いたい所ではありますが、まあ現実的に無理な方も多いかと思います。
ちょっと調べたらヴィーガン食のお取り寄せやっている所もあるみたいなので、こういうのを利用するというのも一つの方法なのかな。
私はヴィーガンではないですが、飲食店という立場からまずはヴィーガンを知ってもらうという事で、ヴィーガンの方に少しでも協力が出来たら良いなと思い記事としてまとめてみました。
この記事が、ヴィーガンに取り組んでみようと思われる方はもちろん、飲食店での対応をどうしようか悩んでいる方の参考になれれば幸いです。
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チャクラ 小川
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