
インドのサラダカチュンバルの作り方【その他料理への応用も】
はいどうも、カリーチャクラです!
今回のテーマはカチュンバルです。なんていきなり言われてもカチュンバルなんてご存じないですよね?日本での知名度は極めて低いので当然だと思います。今回はそんなカチュンバルをいったい何者なの?どうやって作るの?みたいな所から応用編までを説明していこうと思います。
お答えするのはいつもの私。仕事に疲れてサラリーマン退職から30代に飲食店での独立、現在南インド料理を作る現役料理人CHAKRA店主のヒロシです。それでは始めましょう~ Let’s Spice!
目次
■カチュンバルっていったい何だい?
まずはカチュンバルっていったい何?って所から始めましょう。ざっくり言いますとインドの生野菜サラダですね。カットした野菜に塩やレモンなどで味をつけて食べるお手軽サラダ。英語の表記だと【kachumber】となります。インドでは生野菜を食べる料理があまりないので貴重な存在ですね。
生野菜の料理が貴重?じゃあ野菜をあまり食べないの?と誤解されそうですがこれは全くの逆ですね。インドではベジタリアンも多く野菜料理が中心です。そのためサブジやポリヤルなどの野菜を調理する技術が発展しています。技術が発展したがゆえに生で食べる機会が少なくなったのでは?と予想されます。生野菜をあまり食べない習慣と言えばそれまでなのですがね。
一方日本人は生野菜が大好きです。そういう事をふまえて日本でインド料理屋をするのであればこういう生野菜の料理は貴重だという事です。私の知る限り生野菜を食べるのはこのカチュンバルとライタ(一部火入れするパターンもあります)位ですね。
多くのカレー屋さんで、キャベツの千切りにオレンジのドレッシングがかかったサラダを提供しています。皆さんもインドのサラダと言われればあれをイメージされる方も多いと思いのではないでしょうか。でもあれはサラダ好き日本人の欲求に合わせて作られた物なのでは?と思われます。試しに英語で【indian salad】をググってみて下さい。あれがヒットするのは皆無です(笑)
まあその辺の真偽はいったん置いといて、カチュンバルは生野菜をふんだんに使ったサラダで、私たちにとっては貴重な存在だという事。さらには手軽に作れますので、是非作って頂きたい一品だという事ですね。
■カチュンバルの作り方
では早速作って行きましょう!
材料さえそろってしまえば野菜をカットして混ぜるだけです!
・材料
・トマト 大1玉(約250g)
・玉ねぎ 大1玉(約300g)
・キュウリ 2本
【A】
・塩 小1
・レモン汁 小1
・ヒング 小1/6
【B】
・サラダ油 大3
・マスタードシード 小1
・カレーリーフ 1枝分
・チャットマサラ 少々
・作り方
①トマトとキュウリは5ミリ角にカット、玉ねぎは3ミリ角にカットし、ボールなどに入れる。
②材料【A】を①と合わせてよく混ぜる。
③小さめのフライパンで材料【B】を使いテンパリングを行う。
④テンパリングしたものを②にジュッとかけて軽く混ぜる。
⑤食べる直前にお好みでチャットマサラをかける。
■店の味を完全再現するコツを教えます【店主が言うのだから間違いない】
こちらでは材料の下処理のコツと調理時のコツに分けて説明をさせて頂きます。
・材料下処理のコツ
トマトとキュウリのカットは5ミリ角で玉ねぎは3ミリ角となっていますが、実際カットしている大きさの感覚としてはトマト>キュウリ>玉ねぎの順ですね。この大きさはエグミの強さで変えていると言えば伝わりますかね~?玉ねぎが大きいと苦いでしょ?なので小さくって事ですね。
うちでは汎用性(お客様の好みに合わせる為)を持たせるために入れてないですが、お好きであればここでパクチーやミントを入れてもいいです。こやつらは主張が強いので、入れる際は玉ねぎよりも小さめカットって事になりますね。
・調理のコツ
テンパリングって何?と言う方は下のリンク参照ください。

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ヒングの香りが気になる方はそのまま入れずに、テンパリングしてから入れたら香りが優しくなります。もしテンパリングにまわすなら、ヒングは火の入りが早いスパイスですから順番は最後です。フライパンに入れてざっと火を通したらすぐに温度を下げられるよう、カットした野菜を入れたボールは近くにスタンバイしといて、ヒングに火が入った瞬間にすぐボールに移しましょう。
後は、野菜のシャキシャキをより楽しみたい方はトマトやキュウリの種を取り除いてもいいです。その際にはもう少し大き目にカットした方が野菜の食感が上がります。
食べる前にチャットマサラをかけるのは自由です。ただしチャットマサラには塩分が含まれているので、多くかけたい方は調理の際の塩分を控えめにしましょう。塩分のバランスはトータルで考えるのがコツです。
ちなみにチャットマサラは市販の物でも構いませんが、自作してみたい方は下のリンク参照ください。

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■応用編
上の手順で作ったカチュンバル、もちろんこのまま食べる事も出来るのですが他の料理への流用も可能です。
素揚げしたパパドの上にカチュンバルを乗せて、チャットマサラとチリパウダーをパラパラすればマサラパパドになります。
また、ムングダルを入れたらコサンバリにもなります。ムングダルはよく洗ったのち2時間ほどきれいな水に浸水させ、ザルなどで水をよく切ってから混ぜましょう。ムングダルのシャキシャキ感を楽しむため、ムングダルには火入れはしません。コサンバリとは言えなくなるかもしれませんがピーナッツなどもよく合います。
後うちの店ではオリジナルパニプリの具材としても使っています。パニプリパパドを素揚げしてあ庵を開け、ライスパフとカチュンバル、チャットマサラを水で溶いたものを入れれば完成。スナックのようなサラダのような前菜としてピッタリの料理に早変わりです。
ついでのついででこちらはインド料理ですらないのですが(笑)、カチュンバルに溶き玉子を入れて焼いたらヨーロッパではスパニッシュオムレツ、メキシコ料理ではウエボスアラメヒカーナにもなります。前日の残ったカチュンバルはこうして店のまかないへと生まれ変わります。
■カチュンバルについてのまとめ
今回はカチュンバルっていったい何者?という所から詳しい作り方までを説明してきました。インド料理では珍しい生野菜を使ったサラダですし、応用編でも説明した通り汎用性もありますので、作る際には少し多めに作って頂いていろいろな料理を楽しんで頂けたらと思います。
■今回使ったスパイス
皆様の健康のためご家庭にもっともっとスパイスを
チャクラ 小川
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