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なんにでも入れるって本当?カレー屋視点でターメリックの真実に迫ろう

はいどうも、カリーチャクラです!今回のテーマはターメリックですね。
ターメリックはスパイス料理にとって決して花形ではないのですが、縁の下の力持ちってな存在ですね。

スパイス料理に一番登場するスパイスってな~んだって聞かれたらなんて答えます?クミン?コリアンダー?ちょいと詳しい人はカルダモンとかシナモンなどですかね?
でもね~。使用量は別にして使用頻度で言ったらターメリックはトップクラス。っつーか下手こいたら一位かも?う~んそうね~、今ざっと考えたんですがやっぱ一位!ターメリックの使用頻度は数あるスパイスの中で堂々の一位です!まあ一応あくまで個人の感想ですって付け加えと来ますが~。

そんな使用頻度一位のターメリックなんですが~、好きなスパイスは?って聞かれたら・・・。
う~ん、世間的には10位にも入らんだろうな。可哀そうに。私?私の中では多分20位にも入らん(笑)

そんなスパイス料理に欠かせないくせ人気薄のターメリック。
今回の記事ではそんなターメリックの基本情報から料理に使う所までをしっかり説明していきます。ターメリックの名誉のためにも?最後までお付き合い頂けたら嬉しいなと思います!

お伝えするのはいつもの私。仕事に疲れてサラリーマン退職から30代に飲食店での独立、現在南インド料理を作る現役料理人CHAKRA店主のヒロシです。それでは始めましょう~ Let’s Spice!



 

■まずは基本情報ターメリックってどんなスパイス?って事から

原産地は熱帯アジアで、現在の主産地は圧倒的にインド。
インドでは紀元前から栽培されていて、インドだけでも30種をこえる品種があるようですね。
インドで大量に作ってそのうちの8割をインドで大量消費しているって言うんだから理想的。そんな中で余った分が輸出されて、うちの店にたどり着いているって事ですな。

インドばっかりクローズアップしていますが、ターメリックの生産はインドだけではなく他にもインドネシアやタイやらいろんな国で作られています。もちろん日本でも作られていて、日本だとウコンの方が耳馴染み良いですかね。
昔はウコンって知名度が低かった気もするがウコンの力ってドリンクがバカ売れしたせいで知名度は一気にアップ。ウコンって常用しないと効果ないって聞いたけど飲み会前に一本飲むだけで本当に効くのだろうか?なんて事をふと思ったりもする。

そんなターメリックは何から出来ているのかと言いますと、ショウガ科ウコン属に所属する多年草の根茎の部分。これを一旦茹でてから乾燥させて皮をむいてパウダー状にしたものが一般的に販売されている形のターメリック。うちには原型のターメリックもあるけど完全に飾り。これをパウダー状にするのって大変だろうな~ってのが明らかに分かる硬さ。

味とか香りは後程書くとして、大きな特徴としては色。ご存じの方も多いかと思いますが鮮やかな黄色。
インドの映画なんか見ていると、象に黄色の粉をぶちまけたりしているが、あれターメリックですね。邪気を払う的な意味があるみたいです。日本と違って食べ物をそんなして!なんて言われないのがいいよね。日本だとすぐ言われるだろうね~。

後は、この色を使って染め物なんかをしている。私らも料理しているとターメリックがよく手につくんだけど、これがなかなかとれないのよ。染め物は納得。

 

■ターメリックってどんな香りや味がするの?

まずは香りからです。
土臭いっていうかバタ臭いっていうかなんかそんなイメージの香り。
ショウガ科なのでショウガの香りが入ってはいるのですが、ショウガの強さよりは土臭さの方が強いですね。鼻に抜けるスッとする感じもショウガほどではないです。そして隠れて柑橘系の香りがしますが、これがショウガと合わさってなんか干からびた果実を連想させちゃうんですよね~。
う~ん。正直そんなにいい香りって事ではないですかね~。でもあらゆる料理に使われて、ターメリック抜きで作るとなんか物足りなくなるので不思議です。

お次は恒例のそのままパクリで味を確認。
パクリ後最初に来るのは苦みですね。そしてだんだんと渋みが加わってくる感じ。
この渋みが柑橘系を感じさせるかな~。これも香りと同じでちょっと干からびた柑橘系ですけどね。
苦みに関しては、ちょっと食べて苦い~って感じではないけど、ず~っと味わい続けるのはちょっと嫌だな~って程度の苦み。この辺は火入れする事によって緩和されはするけど、やはり独特のクセは残るのでターメリックは入れすぎ注意って事になるとは思います。

味と香りでボロクソ言いすぎている感があるのでもう一回言うときます!こんな言われるターメリックですが、料理に入れないと味が物足りなくなるのでターメリックはすごい!

それとこれは香りや味とは関係ないですが、ターメリックをそのまま味わっていると舌の味を感じる部分にハマってコーティングされていく感じがある。なんか舌をオブラートに包まれていく感じ。
粒子が細かいからなのか?ターメリックの染め物に適している成分なのか?理由は分からんですがそんな感じはしました。

 

■どんな症状に効くの?

どんな薬効があるのかって言うと、まあ一番有名なのはウコンの力のお陰で肝機能でしょうね。肝機能障害や二日酔いに効くと言われている。
常用すれば肝機能の数値は良くなるようだけど、実体験として二日酔いに効いた事はあんまないかな~。二日酔いの時にウコン飲んでも余計気持ち悪くなっただけ。二日酔いには水いっぱい飲んで後悔しつつ布団と友達が一番よ。

後は殺菌作用や抗アレルギー作用もあるみたいですね。インドでは傷口にターメリック塗って治療するって話を聞いたけど私はちょっと嫌かな~。だったら毒性があるって言われた赤チンの方がまだ抵抗がないな。まあでもこれは幼き頃よりのすり込みですな。インドでは普通なのかもですね。

それ以外だと消化促進や解毒作用。この辺はスパイス全般に言われる事ですが消化器系に効くって感じですね。

 

■どんな料理に使えばいいのかな?

料理に関しては最初にも書いたようになんにでも入れるイメージです。
パウダースパイス何入れようかな~、まあまずはターメリックでしょ~的な感じです。ホントにそんな感じです。
そして量的には他のスパイスに比べたら圧倒的に少ないですね。料理によってはホントに少ししかいれなかったりするので、こんな少量ならもう入れんで良くない?って思ったりもするのですが、やっぱり何か不安にかられるというか・・・入れないと完成しないって言うか。これもう完全に洗脳の域ですね。

そして、なんにでも入れちゃうよ~という意味で紹介したいのがうちのダルタルカ。パウダースパイスはターメリックだけで作ります。しかも水1Lに対して耳かき半分程度です。本当に必要?の極みなのですがやっぱり無いと物足りないのです。違いを知るという意味で面白いので是非挑戦されてみて下さい。

あとは色付けの要素が強いですね。
ライスを炊くときにターメリックを入れて炊いたら綺麗な黄色に染まります。まれにこれをサフランライスなんて偽って出している所ありますが、香りでバレるんでやめた方がいいですよ~。サフラン高いから気持ちは分からんでもないですがね~。
あと面白い所で言うと、市販のマスタードソースやタクアンなんかもターメリックで色付けされているパターンがありますね。タクアンってターメリックの色だったんだね~面白い(着色料やクチナシを使う場合もあり)。

 

■手軽にターメリックを試してみよう

ターメリックライスの作り方

=材料=
・タイ米 4合
・ターメリック 小1
・塩 2つまみ

=作り方=
・米を研ぎ、炊飯器の4合のメモリまで水を入れる
・残りの材料を加えて普通に炊いたらOK

=コツ的な事=
・日本米を使う際にはバターを5g程度入れるとなじみが良いです。
・塩分は控えめです。合わせるものによって調整されて下さい。

 

■ターメリックについてのまとめ

今回はターメリックについて私なりにまとめてみました。
ターメリックは人気が無い割には本当によく使いますので切らす事の出来ないスパイスです。ちなみに最初に買うべきスパイスという記事にもターメリックは登場します。

後はこれ聞いた話ですが、インドではターメリックとブラックペッパーを同量混ぜてお湯で割って飲むらしい。コツは濃いめに作る事ってさ。
う~む、インドのターメリック消費量を考えるとあながちウソでもなさそうです。私も実際試しました。確かにブラックペッパーのお陰でそこまでウエッとはならなかったのですが、常飲しようとは思わなかったな~。

 

■今回使ったスパイス

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皆様の健康のためご家庭にもっともっとスパイスを

チャクラ 小川

 

 

 

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