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ミールスに必須なラッサムの作り方【コツも詳しくお伝えします】

はいどうも、カリーチャクラです!今回のテーマはラッサムです。
ラッサムってのは、うちのミールスの中に含まれる、赤くて酸っぱくて辛いスープ状のものですね。

うちのミールスに含まれるとは書いてますが、一般的に言ってもミールスにはほぼ必須の物という認識です。
ほぼ?って言ってるのは、自信のなさの表れでして、ミールスって基本自由な物だからひょっとしたら含まれないミールスもあるかもな~?という逃げ道確保のためですな。
でも個人的にはミールスの肝とも言える部分なんでやっぱり入ってて欲しいし、ラッサムの美味いミールスにハズレはないとまで思わせてくれる大事な一品。

今回はそんなほぼ必須のラッサムについて、どんな料理なのか?という所から作り方までを詳しく説明できたらと思います。

 

このサイトでは、飲食店をやってみたいという方を応援しています。

飲食店の立ち上げ方がよく分からん~っていう方や、まだ始めたばかりなんだけど何から手を付ければいいの?という方にはお店の立ち上げや経営方法について。

実際店をやってはいるけど、どんな料理を提供すればいいか分からん~?って方にはうちの店のガチレシピを。これホントに実店舗(福岡のチャクラって店)で提供しているレシピです。

うちの店の料理でいいよ~って方はどうぞ丸パクリしちゃって下さい。まあスパイス料理限定にはなっちゃいますが~。

脱サラ?リストラ?夢追いニート?なんでもいいからやる事なかったら取りあえず真似して店でもやってみてん?飲食業も結構楽しいよ~。まあ失敗して借金作っても私は責任取れんけどさ~。

そんなこんなをお伝えするのはいつもの私。仕事に疲れてサラリーマン退職から30代に飲食店での独立、現在南インド料理を作る現役料理人chakra店主のヒロシです。それでは始めましょう~ Let’s Spice!



■まずはラッサムについて知ろう

ラッサムの作り方を説明する前にラッサムとは一体何者なのか?という事について軽く説明をしたいと思います。

まず当店でのラッサムの定義です。
ニンニクとブラックペッパーの効いた酸味のあるスープで、ミールスの一部として塩分やアクセントの役割を果たすもの。これです。

なぜ最初にうちの定義をお伝えしたかと言いますと、ラッサムというのは定義がないものだからです。
上ではミールスに含まれるもの、ミールスの一部のように書いていますが、実際にはミールスだけに使われるのではありません。ラッサム単体にワダを入れて食べる料理もあります。とても薄くスープとして飲むみたいなラッサムも存在します。世の中には作り手によって多数のラッサムが存在し、それぞれが全て正解だとなる訳です。

なので今回の記事では、あくまで当店のラッサムの作り方をお伝えしますねという事です。

 

■ラッサムパウダーを作る

今回のラッサム作りにはまず前もってラッサムパウダーを作る必要があります。
でもね~。実はこれ、以前サンバルのページで紹介したサンバルパウダーと同じものだったりします。

ミールスを作るとなると仕込みもいちいち大変ですし、流用できるものがあるならその方が楽!ってな精神で今回はこちらをおすすめします。
これ一つ作っとけばサンバルもラッサムも出来るんですから便利ですよね~。

 

使用するスパイスなど

=ホールスパイス=
・コリアンダー 120g
・ツールダル 50g
・チャナダル 80g
・ウラドダル 50g
・クミン 5g
・メティ 10g
・マスタード 8g
・ブラックペッパー 5g
・乾燥カレーリーフ 3g
・チリ 10g
・バスマティライス 70g

=パウダースパイス=
・ターメリック 大1
・ヒング 大1

 

ラッサムパウダーの作り方

・ホールスパイス全て乾煎りして、粗熱が取れたらミルで細かく砕く
・パウダースパイスと合わせたら完成
・殺菌した密閉容器などにて保存

 

■ラッサムの作り方

ラッサムパウダーの準備が出来たら実際にラッサムを作って行きましょう。

用意するもの

=ベースの材料=
・サラダ油 大2
・ニンニク 3欠片
・クミン 小1
・玉ネギ 1/8玉
・トマト缶(カットタイプ) 1/3缶
・タマリンドバー 2ピンポン玉 50g
・塩 大1

=具材=
・トマト缶(カットタイプ) 2/3缶

=パウダースパイス=
・ターメリック 小1/2
・ラッサムパウダー 大1
・ブラックペッパーパウダー 大1

=テンパリング=
・サラダ油 大2
・マスタードシード 小1
・ウラドダル 小1
・チャナダル 小1
・チリ 5本
・クミン 小1
・メティ 小1
・カレーリーフ 1枝
・ヒング 小1

 

作り方

=下処理=
・タマリンドはぬるま湯1Lで揉みだす
・ニンニクはスライスにする
・玉ねぎはみじん切りにする

=作り方=
①大き目の鍋にサラダ油とニンニクを入れて中火
②クミンを入れる
③玉ネギ入れる
④トマト入れしっかり炒める
⑤パウダースパイスを入れる
⑥塩を入れる
⑦揉みだしたタマリンド水を入れる
⑧水を1L入れて沸騰させる
⑨具材としてのトマトを入れる
⑩再沸騰後塩分を調整
⑪テンパリングをする

 

■店の味を完全再現するコツを教えます【店主が言うのだから間違いない】

タマリンド水を作る

まずはタマリンド水を作って行きます。今回は揉みだすタイプのタマリンドを使っています。
タマリンドは細長いバージョンとブロック状のタイプがあります。私は見た目が犬のう〇こにしか見えない細長いものが数本入っているバージョンを使っています。ブロック状の物よりカットがしやすいからってのが理由ですがこの辺は別にどちらでも。

タマリンドには上記で紹介した揉みだすタイプと、あらかじめエキスのみを濃縮させたタイプがあります。タマリンドペーストなんて呼ばれます。
こちらのタイプは扱いが楽なので私もよく使いますが、今回のラッサムはタマリンドがメインにもなるので出来ればバーを使って頂きたいです。
でもどうしてもペーストがいいって方はタミコン一択だと思います。
他の物も何種類か使いましたが、メーカーのオリジナル性を出すために塩や余計な成分を入れているパターンが多かったです。正直不味かったです。余計な事をしていないタミコンがおすすめです。

前置きが長くなりましたがタマリンド水を作ります。
まずはタマリンドバーを適当な長さにカットします。タマリンドの単位にはよくピンポン玉が使われます。理由は知りませんがもうこれが一般的なのでうちでもそれで行きます。ピンポン玉2個分です。
ただこれイメージですが実際のピンポン玉って思っているより大きいので、本物のピンポン玉よりちょい小さめです。分かりにくいですよね?ピンポン玉2個分なんて。ピンポン玉2個分は計ったら50gでした。明確ですよね。グラム表示が良いよな~って思います。

このタマリンドを1Lのぬるま湯につけます。入れるお湯の温度はお風呂ぐらいです。そのまま5分くらい放置してふやかします。5分放置するので結果ぬるま湯位になります。ある程度柔らかくなっているので手を突っ込んでくちゃくちゃもみもみしながらエキスを溶かし出します。種の周りにもエキスが有るので指に力を入れてさらにもみもみです。指がつりそうになったらボールとザルでこしておきます。使うのは液体の方です。間違えて捨てないようにしましょう。笑い事ではなくマジでたまにやらかします。

 

その他下処理

ニンニクはスライスしておきます。
おしゃれ系女子は見た目で判断して食べない場合がありますので、よけるのがメンドクサクなる位薄めにスライスしましょう。ならばいっそみじん切りでも?と思った事もあるのですが、やはりスライスがふわふわ漂っている感じは欲しいかな~と思ったりします。まあ半分以上はこの後の工程で消えてなくなりますが。

玉ネギはみじん切りです。2~3ミリの角切りくらいですね。こちらはベースとして使うのでそのうち消えてなくなります。大きさはあまり気にしなくて良いです。

トマト缶はカットトマトを使います。今回は具材使いと兼用なのでホールトマト缶は避けましょう。フレッシュなトマトを使う場合は2玉を2㎝くらいの角切りにしておきましょう。
これらを1/3と2/3に分けておきます。

 

調理のコツ

下準備が終わったら調理に入ります。
水分だけで2Lは入りますので大きめの鍋は必須です。こちらにサラダ油とニンニクを入れて中火にし、油にニンニクの香りを移していきます。鍋を傾けてニンニクが油に浸るようにしましょう。ペペロンチーノを作る感覚です。

ニンニクが色付いてきたらクミンを入れて、クミンの香りを立たせます。この際クミンへの火入れが鈍いようならニンニクの火入れの際の火加減が弱いかと思います。次回からはもう少し火を強めてニンニクに火入れするようにしましょう。

クミンの香りが立ったら玉ねぎを入れます。玉ねぎがきつね色になったらトマトを加えます。トマトは水分がしっかりと飛ぶまで火入れします。
こちらのイメージはカレーを作る時のマサラと同じイメージです。よく赤い油が浮いてきたら~って表現されるあれです。実際にはそんなに油が浮いてくるまではなく、表面がキラキラした感じになって全体がゴテッとする感じです。水分がだいぶ飛んだな~って思えればOKです。

次にパウダースパイスと塩を入れます。パウダースパイスは焦げやすいので火加減は弱火に落とします。
なんて言いながら私は強火のままやっちゃっていますが、強火のまま行くと結構あせる事になるので慣れるまでは弱火が良いかと思います。

スパイスの香りが立ったらタマリンド水を加えます。さらに水を1L加えて強火で沸騰させます。
沸騰したら具材としてのトマト缶の残りを入れます。
最初のトマト缶(1/3)はベース作り用で今回のトマト缶(2/3)は具材用。液体の中をトマトがぷかぷかする感じですね。

再沸騰したら味の調整をします。
酸味や塩味が強いようなら水を足し、足りなければ塩を入れるという感じです。
うちの店ではその他ミールスの塩分を低めに設定しているのでラッサムの塩分はやや強めに設定しています。

ここまで仕上がったら最後にテンパリングをします。
ちょっと料理に詳しい方はチョコレート?って思われるかもしれませんがチョコのそれとは全然違いますのでお間違いなく。
インド料理で使われるテンパリングとは、油にスパイスの香りを移して料理に加える行為です。
方法は小さめのフライパン(タルカと呼んだりします)にスパイスを入れて火にかけ、上の順にそってスパイスを加えて行きます。
この手法は南インド料理を学んで初めて出会いました。これぞ南インド料理だな~という技なので是非取得して頂きたいです。

では実際にやってみましょう。
フライパンにサラダ油とマスタードシードを入れて中火にします。
マスタードがパチパチと弾けてきたらウラドダルとチャナダルとチリを入れます。
ダルがほんのり色付いてきたらクミンとメティを加えます。
クミンに色がついてきたらカレーリーフ、ヒングの順で加えます。
軽く揺らしながらラッサムに加えたら完成です。

コツは焦がさない事。焦げるようなら火加減を落として挑戦しましょう。
テンパリングは慣れです。失敗覚悟で何度もやればそのうち感覚をつかめると思います。

 

■ラッサムのまとめ

ラッサムの作り方について書いてきました。
ラッサムの定義の所でも書きましたが、ラッサムは比較的自由度が高い料理だと思います。なので世の中にはたくさんのラッサムが存在し、それら全てが正解だと思います。今回紹介した作り方はあくまでその中の一例だという事ですね。その証拠にうちの店にも今回のラッサムの他に2つのラッサムレシピがあって用途によって使い分けています。そういう意味からもラッサムは突き詰めると面白いですよ~。
今回の記事をきっかけに皆さんがラッサムに興味を持って頂けると嬉しいです。

 

■今回使ったスパイス

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皆様の健康のためご家庭にもっともっとスパイスを

チャクラ 小川

 

 

 

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