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インドでは珍しい豚肉料理ポークビンダルーの 一人研究会

はいどうも、カリーチャクラです!
今回のテーマはポークビンダルーです。

今回の料理、ポークって名前が付くくらいだから豚肉を使うのですが、ちょっと感の良い方だったら「インドで豚肉?」なんて疑問をお持ちかもしれません。
そうなんですよね~。インドでは一般的に豚肉を食べない印象が有りますが、実は豚肉を食べる地域があるんですね。

もちろん、ほぼほぼの地域で、宗教上の理由から豚肉を食べないのは事実。
でもね、かつての植民地の関係だとかで、インド南西部にあるゴアって所だけは豚肉料理が有るんです。しかも名物だってんだから驚き。

まあ私はそんな話に詳しくもないので、宗教や歴史の話は専門家に任せるとして、インド料理を扱う上で禁断ともいえる豚肉料理。
日本人である私は豚肉に全くの抵抗がないので、これは挑戦しないわけにはいかんでしょう~。
って事で今回は禁断のポークビンダルーを作って行きまっせ~!

 

このサイトでは、飲食店をやってみたいという方を応援しています。

飲食店の立ち上げ方がよく分からん~っていう方や、まだ始めたばかりなんだけど何から手を付ければいいの?という方にはお店の立ち上げ方や経営方法について。

実際店をやってはいるけど、どんな料理を提供すればいいか分からん~?って方にはうちの店のガチレシピを。これホントに実店舗(福岡のチャクラって店)で提供しているレシピです。

うちの店の料理でいいよ~って方はどうぞ丸パクリしちゃって下さい。まあスパイス料理限定にはなっちゃいますが~。

脱サラ?リストラ?夢追いニート?なんでもいいからやる事なかったら取りあえず真似して店でもやってみてん?飲食業も結構楽しいよ~。まあ失敗して借金作っても私は責任取れんけどさ~。

そんなこんなをお伝えするのはいつもの私。仕事に疲れてサラリーマン退職から30代に飲食店での独立、現在南インド料理を作る現役料理人chakra店主のヒロシです。それでは始めましょう~ Let’s Spice!



■ポークビンダルーの作り方

 

材料

【食材】
・豚肉(肩orバラ)ブロック 800g
・サラダ油 50㏄
・玉ねぎ 大1玉 300g
・水 800㏄

【マリネ液】
・ニンニク 15g
・ショウガ 15g
・白ワインビネガー 100㏄
・塩 大1

【スパイスA】
・カシミールチリ 大1
・パプリカ 大1
・クローブ 小1/2
・ナツメグ 小1/2
・クミン 小1
・ブラックペッパー 小1

【スパイスB】
・マスタードシード 大1
・カシア 1片

【スパイスC】
・チリ 小1
・ターメリック 小1
・キビ砂糖 大1

豚肉のマリネをする

・豚バラをお好みの大きさにカットしてボールに入れる
・マリネ液用のニンニク、ショウガをすりおろして入れる
・白ワインビネガーと塩を入れる
・スパイスAを入れて全体をよく混ぜる
・ラップをして冷蔵庫で1晩寝かす

作り方

・玉ねぎを5mm程度の厚さでハーフスライスする
・厚手の鍋にサラダ油とスパイスBを入れて中~強火にかける
・玉ねぎを入れて炒める
・スパイスCを入れる
・マリネした豚肉をマリネ液と共に加えてざっと火入れする
・水を入れる
・沸騰したら弱火にし、フタをして1時間煮込む
・お好みでパクチーを散らす

 

■食材を用意しよう

豚肉はどっち派?

豚肉はバラ肉か肩ロースがおすすめです。
今回写真に使っているのはバラ肉です。見た目が美味しそうに見えるから、単純にこちらを採用しているだけで、私のおすすめって訳ではない。
バラだとまあまあの油が浮いてきます。油の多いのが好きな方ならバラ。少ないのが好きな方なら肩ロース。どちらでもお好きな方をどうぞ~って感じです。
一応参考までに書いときますと、バラ肉の油は見た目ほどきつくはない。まあでも油は油。私(50才)にはボチボチきつくなって来た。あと数年若ければ断然バラ派でした。
参考になった?のか?

今回の玉ねぎは300g欲しい

玉ねぎは大1玉(300g)と書いているが、一般的な大きさだと200gって所です。
いつもは、こんなもん誤差だよ200gしかなかったらそれでいいよ~。なんて言っていますが、今回はちゃんと300g欲しいですね。やっぱなんだかんだ油がきついからさ。

中サイズならば1玉半使いましょう。

玉ねぎが余るのが嫌なら2玉入れても良いし、余った半玉で玉ねぎのアチャール作っても良いかと思います。
玉ねぎのアチャールはポークビンダルーに合うんで、一応↓にリンク張っときます。こちらもおすすめですよ。

 

マリネ液のコツ

ニンニクとショウガのすりおろしは、うちらインド料理店ではあらかじめ仕込んでいたりします。G&Gなんて呼ばれています。
どうやって作るのかってーと、ニンニクとショウガを同量、ミキサーにかけてペーストにするだけです。
毎回毎回ミキサー洗うのがメンドクサイので、まとめて作ってストックしとこうぜって事ですね。
ミキサーが無ければ、すりおろしでOKです。

こちらの作り方は過去に記事としてまとめておりますので、一応リンク張っときますので興味があれば見てみて下さい。ペーストにするだけなので特に有益な情報は無いです。

 

■作り方のコツに入ります

食材のコツに続き、作り方のコツに入っていきます。

豚肉のマリネはどうしよう?

豚バラカットの大きさは適当です。ちなみにうちは角煮のイメージでカットしています。
うちに合わせたかったら、上の写真参照下さいませ。

煮込む際にお肉は縮んでいくので、出来上がりイメージよりも1回り大きくカットしましょう。
1時間は煮込むので、少々大きくても火は入ります。もちろん常識の範囲ですけどね。

G&Gは仕込みました?
もちろんすりおろしでも良いですのでどちらでも準備しましょう。

準備が出来たら、マリネ液の材料を全部ボールにぶち込んでよく混ぜます。
そしてラップをして、一晩冷蔵庫に入れます。

そんな時間なんて無いよ~って方は、お肉のカットを小さめにして、1時間寝かすくらいでもいいかな?
1時間も無いよ~って方は、よく揉んだらそれでいいや。
大丈夫。私の肌感ではそこまで変わらんかったです。

玉ねぎのハーフスライス

5mmのハーフスライスってのは、
玉ねぎの皮むいて、頭としっぽ落として、繊維に沿って縦に半分カット、その半玉を繊維を断ち切る様に半分にカット、後は5mm間隔でスライスですね。

こんな説明よりも、↑の写真の方が断然分かりやすいかと思います。
文章を解きほぐしながら写真のようになれば正解。
ならなくても、なんとな~く5mmくらい幅になっとけば、まあそれでも良し。

油にスパイスの香りを移す行為をテンパリングと言う

厚手の鍋にサラダ油とスパイスBを入れて中~強火にかける。
厚手の鍋が無ければ大きめのフライパンでもいいんですが、ちょっと作りにくいかな。今後も料理する事を考えたら21㎝くらいの大きさのアルミ鍋一つ持っていても損は無いかと思います。うちのレシピなら大体これ一つでまかなえるので。
実際写真で使っているのは21㎝の深型。買うなら蓋つきね。うちはもう20年近く使っていて、フタがどっか行っちゃった。

じっくり火入れして、油にスパイスの香りを移す行為をテンパリングと言います。
コツはただ一つ。焦がさない事。
慣れてきたら強火でもいいのですが、慣れるまでは中火がおすすめかな。

火入れを始めてしばらくしたら、スパイスBのマスタードシード(黒い粒々の方)がパチパチ弾けてきます。
大体の感覚で良いので、マスタードシードが半分くらい弾けたかな~?位でテンパリングはOKなので、玉ねぎを入れます。
テンパリングを行う際には、タイミングを逃さないためにも、玉ねぎは近くに置いておきましょう。

テンパリングについてもっと知りたいという方は、別のページにまとめていますので、以下のリンクよりどうぞ。

テンパリング(タルカ)と向き合って考えた【手法も例として挙げます】

 

玉ねぎ炒めのコツは最大のポイント

玉ねぎを入れたら、油をからめるようにして、全体を混ぜます。
全体に油が回ったら表面をならしてしばらく放置です。
放置?そう、放置です。

玉ねぎを入れるとどうしても手をかけてやりたくなります。
人間の心理でしょうか?混ぜたい~混ぜたい~という気持ちをグッと抑えて、まずは玉ネギに焼き目をしっかり付けます。
焼き目は旨味ですから、しっかりと旨味を引き出してやりましょう。
ここであせって混ぜていると、なんか物足りないな~なんて事になったりするので、焼き目は最大のポイントだと思います。

しばらく放置して玉ねぎに焼き目をしっかり付けたら、全体をひっくり返すように玉ねぎを混ぜます。

スパイス入れた後の写真しか撮っていませんでしたが、上の写真で玉ねぎの焼き目を確認してもらえたらと思います。

パウダースパイスは香りで確認

玉ねぎに焼き目をつけたらスパイスCを入れて全体を混ぜます。
レシピ本なんかで、パウダースパイスを入れたら3分火入れと有りますが、3分とは一概に言えないかなと思いますね。
なんでもそうなのですが、料理ってのは状況によって方法を変えて行くものであると思います。
私が常に言っているのは、3分ではなくて、火が入るまで火入れしましょう。って事。

火が入るまで火入れ?なんのこっちゃですね。
具体的に言うと、香りで判断しましょうよって事。火入れして、スパイスの香りが立ったらOKだよって事ですね。

3分って書かれると、どうしてもタイマーで3分計りたくなっちゃいますが、見た目や香りなんかの状況によって判断する。これ大切だと思いますけどね~。

ま~でも。
じゃあどこまで立たせたら良いの?ってなると、文章では伝わりにくいのも事実。
百聞は一見に如かず。この辺が料理を文章で伝える限界かもね~。
実際私が作っている所を見てもらったら一発なんだけどね~。しれっと、うちのワークショップの影をちらつかせながら次に行きます。

仕上げて行こう

パウダースパイスの香りが立ったらマリネした豚肉をマリネ液と共に入れて全体を混ぜます。
よく混ざったら水を加えて沸騰させ、弱火に落としてフタをして1時間煮込みます。

豚肉ってのは大体3時間でホロホロになるので、すんげー柔らかくしたいって思ったら、2時間半くらい煮込みましょう。
でもそれ以上煮込むと原型を留めなくなるので、おすすめはしません。

そしてちょっとだけ科学?
食材に味が染みるという事を考えてみましょう。

食材には水分が含まれています。
100℃で煮る事によって、この水分が気化(体積が大きくなって)して、外に抜け出て行きます。
そして、火を止めて温度が下がってきたら、今度は煮汁と一緒に水分が食材に戻りますよね。
味が染みるというのはこういう事だなと私は考えます。

この事から考えると。
一般的には煮込み続けたら(100℃→長時間続ける)食材に味が染みると考えられがちですが、100℃→冷ます→100℃→冷ますを繰り返した方が食材に味が染みると思いません?
これはおでんなんかでも同じ事が言えるので、味をしみ込ませたいなら後者が最適解なのかなと思います。
単に食材を柔らかくしたいなら前者ですね。
参考までに。

煮込み終わったら完成です。
お好みでパクチーなんかを添えて食べましょう~。

 

■手を抜ける所は抜く

最近一番人気のコーナーになりつつある。
どこで手抜きが出来るのか?の話。

まずはニンニクとショウガ。
マリネ液の所で出てきたG&Gですね。
もうすでに皆さんこれ使えないの?って思われているでしょうが、チューブに入ったニンニクショウガで代用OKです。
これはかなりの時短になるかと思いますね。

白ワインビネガーなんて持ってないわ~って方は、フルーツ酢でも良し。リンゴ酢とかそういうたぐいのやつ。
それも無ければ穀物酢でもいいっすよ。穀物酢は酸味が強いので少し少な目にしましょうね。

今日食べようって思っていたのに、漬け込み一晩もいるの?って方。
大丈夫。豚肉をちょいと小さめにカットして、マリネ液と手でしっかりもんだらそれでいいよ。
まあでもせめて、調理の一番最初にやっとこうぜ。

カシミールチリが手に入らない場合は一般的なチリを半分量で代用。
カシミールチリは一般的なチリよりも辛さが低いので、減らすのを忘れないようにね。
まあ、辛くてもそれはそれで美味しいですけどね。

キビ砂糖が無いよ~ってかたは普通の三温糖で代用しましょ。

とまあいろいろ手抜きを書いては来ましたが、もちろんレシピ通りに作る方が美味しいって事は忘れないで下さいね。

でもね、あ~これが無いから作れないや~ってあきらめるよりも、手を抜いてでも作る事の方が大事だと考えます。
ハードルが高いなら下げればよいのさ~。
料理は基本的に楽しんでやるもんだと思います。

 

■まとめ

インドでは珍しい豚肉を使った料理であるポークビンダルーの作り方について説明をして来ました。
うちの店にも超~たまにインド人旅行客が来られたりするので、お話を聞いてみたりすると、やはり豚肉料理ってのは食べない人が多いね~という答えが返ってきます。
最近の若者はビールはよく飲んでいるんだけどね~なんて、飲食に対する意識の変化がある中で、豚肉を食べるってのはインド全体ではやはりまだまだ珍しい部類に入るのだな~と思います。

まあでもここは日本ですから、な~んの抵抗も有りません。
日本人にはとっても人気も有りますので、是非挑戦されてみて下さいませ~。

 

■今回使ったスパイス

スパイスABCをまとめたもの↓

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皆様の健康のためご家庭にもっともっとスパイスを

チャクラ 小川

 

 

 

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